令和 3 年度厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業) (分担)研究報告 障害福祉サービス人材の確保に向けた実態調査: 障害福祉事業を運営する法人を対象としたオンライン調査


データをことばに・数字を観える化、文章化



令和 3 年度厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)

(分担)研究報告 障害福祉サービス人材の確保に向けた実態調査:

障害福祉事業を運営する法人を対象としたオンライン調査 の分析 生成AIによる


研究の全体像

厚生労働省の科研費事業として実施された、障害福祉法人2,000法人への無作為抽出オンライン調査です。

対象サービス:

生活介護

 就労継続支援B型

共同生活援助


分析対象:

* 法人:537法人(回収率26.9%)

* 新入職員:471名

* 退職職員:341名

比較軸:

* 小規模都市(人口10万人未満)

* 中大規模都市(人口10万人以上)


 大きく見えた構造的特徴

 ① 都市規模による法人特性の違い

小規模都市

社会福祉法人が多い

50代以上職員が多い

 勤続年数が長い

知的障害中心

施設入所支援が多い

給与はやや低め傾向


「地域密着・安定型・高齢化型」

中大規模都市

 営利法人が多い

若年職員が多い

勤続年数が短い

精神障害中心

 非正規雇用が多い

「流動型・市場型・若年層流入型」


 新入職員の特徴

 約70%が女性

 新卒は約10%のみ

国家資格未保有者が多い(特に都市部)

 採用経路は「ハローワーク」「紹介」が中心

実習経由採用は少数


 示唆

障害福祉は「キャリア初期選択」ではなく「転職先産業」

専門職育成ルートが弱い

福祉系大学減少の影響が反映


#退職の特徴

共通上位理由:

転職・進学

人間関係

都市部では:

 若年退職が多い

1〜3年未満での退職が多い

小規模都市では:

 結婚・出産・介護

 高齢理由退職が多い


#共通の深刻課題

1. 新卒が少ない(約10%)

2. 国家資格保有率が低い

3. 人間関係が離職理由上位

4. 若年層の定着が弱い(都市部)


構造的に読み取れること

 障害福祉は「選ばれる産業」ではなく「流入する産業」

積極的選択よりも

他産業からの転職受け皿機能

これは「志望産業」ではなく「雇用吸収産業」化している可能性を示唆。


人間関係問題は待遇より影響大

給与を直接理由とする退職は多くない。

しかし「最初から高待遇を期待していない」可能性もある。

つまり、

文化設計・組織設計の問題が大きい。


 

障害福祉が「専門職循環産業」になっていない

 組織文化が離職要因になっている

 国家資格取得動線が弱い


もし戦略設計するなら

考えられる打ち手:

1. 資格取得支援の法人内制度化

2. 組織文化可視化(人間関係の透明化)

3. 中途採用前提のキャリア再設計

4. 「地域の雇用吸収」から「専門性産業」への転換

5. 若年層向けリーダー育成モデル


 この研究の本質的価値

単なる人手不足の話ではなく、

障害福祉がどういう産業構造に置かれているかを可視化した点にあります。



① 学生が感じる“本当の魅力

実践者側が語った「魅力」と学生側の共鳴には重なりがありました。

特に強かったのは:

 多様で公式がない仕事

 自由でクリエイティブ

 利用者の成長を間近で見られる

 自分も成長できる

社会を変える力になれる

しかし学生視点では、そこに「自分がどう関われるか」という軸が強く入ります。

つまり、

利用者のための仕事 だけでなく

自分の成長・自分の可能性があるかどうか

が決定要因。

② 学生が重視する構造(非常に重要)

抽出された要素を構造化すると、次の3層になります。

第一層:自己実現

自分のやりたいことができる

自分の強みが活かせる

大学での学びが活きる

自分にしかできない仕事


🔹 第二層:関係性の質

職員間の関係が良い

利用者との関係が対等

チームで支援できる

教わりたい人がいる


🔹 第三層:安心・条件

給与

キャリア不安の有無

アクセス

情報の透明性

 やりがいだけでは足りない。

「働きやすさ」とセットで判断している。


 躊躇ポイント(極めて重要)

学生が離れる要因:

職員間のぎすぎす

支援の質への疑問

情報が少ない

キャリアの見えなさ

「長く働いてほしい圧」

「誰にでもできる」という言説

特に興味深いのは:

「誰でもできる」というメッセージが専門性の否定に感じられる

これは大きな示唆です。


魅力発信コンテンツで分かったこと

学生はかなり冷静に見ています。

有効だったもの

実習(圧倒的に強い)

先輩のリアルな声

現場見学

インターン

SNS(特にTwitter)

動画コンテンツ

職員とのフラットな対話

逆効果になり得るもの

情報が少ないHP

きれい事だけのサイト

人事が押しすぎる

オンラインで質問しづらい空気

 「リアルさ」と「対話」が鍵。


本研究の本質的示唆

学生は“社会貢献”だけで動いていない

社会的意義は前提。

決定打は:

自分がどう成長できるか

どう尊重されるか

どう意思決定に関われるか


 魅力発信は“理念”より“関係性の可視化”

学生が見ているのは:

職員同士の距離感

利用者との関係性

人事の態度

空気感

つまり、

組織文化の透明性が最大のコンテンツ。


 福祉の「自由さ」は両刃の剣

面白い

可能性がある

クリエイティブ

一方で:

専門性が弱く見える

誰でもできそうに見える

キャリア不安につながる



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